ふるさと納税の限度額の計算を正確に 所得は前年比で 注意点あり

ふるさと納税の限度額まで、あとどれくらいの寄附ができるか気になっている方もいると思います。

ざっくりした金額だとちょっと不安な方は、ここで紹介する方法で限度額の正確な計算にトライしてみて下さい。

所得の前年比がうまく見積もれたら、かなり正確な目安がわかると思います。

ふるさと納税の限度額の計算を正確にするには

ふるさと納税の限度額は、必要な数字があれば正確な計算ができます。

計算式はこちらです。

ふるさと納税の限度額=2,000円+(所得割額×20%)/(1‐所得税率×1.021‐10%)
※ 1.021は復興所得税分を計算に入れるための数字です

所得割額は住民税の所得に連動する部分で、所得税率は所得金額によって変動します。

年の暮になれば、だいたいの見当がつく数字といえないこともないですが、未確定要因もあるので今年のうちに計算するのはけっこうたいへんかもしれません。

でも、すでに結果の出ている前年の限度額は正確な計算ができます。そこで、前年の限度額を出発点にして、今年の限度額を正確に見積もる方法を紹介します。

やることは

  1. 前年の限度額を正確に計算し
  2. 今年の所得の増減を見積もって限度額の増減を計算し
  3. 前年の限度額に加減する

所得の増減を正確に見積もることがカギです。

前年の所得税率は、確定申告書か年末調整をした源泉徴収票の課税所得金額で、次章の所得税率の表を参照して下さい。前年の住民税割は、住民税の税額決定通知書に記載があります。

この2つで、1の前年の限度額の計算ができます。

先にあげた限度額の計算式から、限度額の増減(⊿)の計算式はこうなります。

⊿限度額=[(90%‐1.021×前年の所得税率)×⊿住民税の所得の2%+前年の所得割額の20%×1.021×⊿所得税率]/(90%-1.021×前年の所得税率-1.021×⊿所得税率)×(90%-1.021×前年の所得税率)

所得税率がかわらなければ、シンプルな計算式になります。

⊿限度額=⊿住民税の所得の2%/(90%-1.021×前年の所得税率)

知らないといけないのは、住民税の所得の増減と所得税率がかわるかどうか、です。
以下を参考にして、住民税の所得の増減と所得税率がどうなるかを確認して下さい。

ふるさと納税の所得は前年との比較で計算する

前年との比較で所得の増減を知るために、入る方出る方の両方をみて、それぞれいくら変化するかを計算します。

入る方は、収入が増えるか減るかが重要ですが、所得の種類に応じて差し引ける所得控除もあります。サラリーマンの方は給与所得控除後の金額で、増減の有無をみましょう。

次は出る方です。

所得控除は、以下の点をチェックして下さい。

  1. 扶養対象の家族構成、家族の年齢、障害の有無、家族の収入に所得控除に影響する前年との違いがあるかどうか
  2. 社会保険料、生命保険料、地震保険料、小規模企業共済等掛金の金額が変わったり新たな契約をしたりしたか

所得税の所得控除と住民税の所得控除は、金額の違う項目が数多くあります。

たとえば16歳以上の扶養親族がいる人に適用される一般の扶養控除は所得税では38万円ですが、住民税では33万円になります。

19歳以上23歳未満の扶養親族がいる人に適用される特定扶養控除は所得税では63万円ですが、住民税では45万円になります。

子供が16歳になった年、住民税の所得控除は33万円増え、さらに子供が19歳になったら(45‐33)=12万円増えます。23歳になった年にまだ扶養に入っていると、扶養控除は12万円減少しますが、就職などで扶養を外れたら45万円減ることになります。

と、こんな感じで前年比で控除の差額を見積もっていきます。

入る方、出る方とも見積もりが出たら、これを合算すると住民税の所得の増減が計算できます。

所得税率がかわるかどうかを確認するには、所得税の所得金額の変動も計算しないといけません。そのため、所得税の所得控除の増減もみる必要があります。

ただ、前年の所得が税率の境界とある程度離れている人は、税率が変わらない可能性が高いので、この作業はしないでもいいかもしれません。税率が変わらなければ、限度額の増減を知るのに簡単な計算式が使えましたね。

「税率の境界」というのは、下の表で195万円、330万円、695万円、900万円、1,800万円、4,000万円のことです。この所得金額が、所得税率の変わる境目になっています。

所得金額の増減に応じた限度額の変動は、所得が大きいほど大きくなります。住民税の所得が10万円変動したとき、限度額は以下のように増減します。

単位:円

課税される所得金額 所得税率 限度額の増減
195万円以下 5% 2,356
195万円超330万円以下 10% 2,507
330万円超695万円以下 20% 2,874
695万円超900万円以下 23% 3,007
900万円超1,800万円以下 33% 3,552
1,800万円超4,000万円以下 40% 4,068
4,000万円超 45% 4,540

ふるさと納税の限度額で注意点とは

ふるさと納税の限度額は、住民税の所得金額で決まりますが、計算上の限度額まで寄附すると自己負担が2,000円を超えてしまうことがあるので、注意が必要です。

まず、ふるさと納税した金額を寄附金控除すると所得税率が下がる場合、計算上の限度額は適用できません。

たとえば所得が700万円の人は、計算上の限度額が20万円ぐらいあるのですが、実際に2,000円で済む限度額は、所得が695万円になる寄附金額5万2千円までです。6万2千円を寄附してしまうと、寄付金控除後の所得が694万円と所得税率20%のゾーンに入ってしまうので、自己負担が2,000円を超えます。

一方、もともと所得税率が20%になっている所得690万円の人は、自己負担2,000円で20万円程度の限度額までふるさと納税をすることができます。

住宅ローン控除を受けると所得税が大きく減少する人も、控除されるべき所得税が足りなくなっている可能性があるので、注意しましょう。

住宅ローン控除は年末の住宅ローン残高の1%まで、所得税・住民税から税額控除されます。これはダイレクトに税金が減るので効果が大きいのです。

住宅ローン控除後に、所得税がふるさと納税の所得税分の寄附金控除額よりも少ないと、減額される所得税は最大でも払った金額までなので、限度額を余らせたままで自己負担が2,000円を超える結果となってしまいます。

関連記事>>>ふるさと納税で負担額が2,000円オーバー? 限度額が意外に少ない人とは

どちらも、所得税の限度額の枠を使いきれないことが、自己負担が増える理由です。

減額がすべて住民税でおこなわれるワンストップ特例制度を利用できる人は、計算上の枠が使いきれない事態を回避することができます。

たとえば所得が700万円の人でも、ワンストップ特例制度で寄付金控除を申請すれば、20万円程度の限度額を全部使うことができますし、住宅ローン控除を受けて支払う所得税がなくなっていても、住民税を払っていれば、限度額まで寄附をして自己負担2,000円とすることもできます。

住宅ローン控除を受けている人は、控除2年目以降は年末調整で住宅ローン控除申請ができるので、他に確定申告をしなければならない理由がなければ、ワンストップ特例制度を使えるようになります。

まとめ

いかがでしたか?

所得や所得控除の計算は、前年比で考えるとかなりやりやすくなるのではないでしょうか。

基本は足し算と引き算なので、慣れたら簡単にできるようになると思います。

以下のリンク先は、所得を計算するときに使えるサイトです。

参考リンク

所得の種類と課税の仕組み:国税庁

給与所得控除:国税庁

所得金額から差し引かれる金額(所得控除):国税庁

個人市町村民税の所得控除:埼玉県

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